バブルがはじけ、長い長いデフレ時代を過ごしてきた日本社会。最近ではコロナ禍や急激な円安にも悩まされ続けてきました。長い目で見ても人口増加の“ボーナス期”を終え、今後の見通しも高齢化、人口減少などの課題は山積みです。さらにこれからの時代は、より混沌とした変化が起こるのではないかと言われています。
実際に働く私たちの社会人像は、今後どのように変化していくのでしょうか。

50年以上働くのが当たり前に
かつては60歳になると定年、残りの人生を退職金を消費しながらゆったり過ごすというのが「定番」でした。
安泰の老後人生を保証してくれる企業に対して、定年まで勤め上げることこそが美徳とされました。
転勤での単身赴任や、接待での深夜までの付き合いも日常の光景であり、仕事のために家族との時間が犠牲になることは致し方ないことである、というムードでした。
ところがこれからの少子高齢化時代、また健康寿命もどんどん伸びている中では、「元気なお年寄り」にはまだまだ頑張ってもらわないといけません。70歳、あるいは75歳くらいまで働くことが普通の世の中になっていくのではないでしょうか。
そうなると、新卒の22歳あたりで就職するとすれば、50年以上もの間、社会人として働く人生が待っていることになるのです。
仕事のやりがいが重視される
そんな状況が続くことになれば、50年もの長い時間、ただただ家族のために家計のためにと色々なことを我慢して『企業戦士』であり続けることなどナンセンスになってくるでしょう。
かつて“24時間、戦えますか?”というCMが一斉を風靡した時代もありましたが、今はワーク・ライフ・バランスをきちんと取ることが当然という風潮になっています。当たり前ですが、何のために働くのか?というと、皆さんそれぞれが幸せな人生を送るため、です。決して企業のためだけではないのです。
バブルの時代は、盲目的に企業のためにと頑張ってさえいれば自動的に昇給・昇格があり、家族への手厚い保証もありましたので、我慢するだけの見返りがあったかもしれません。ですが、この今の世の中では、年金はおそらくもう受給できなくなるでしょうし、退職金だってアテにできるかどうか、不透明です。
自分の身は自分で守るという観点と、また、長く働くだけのモチベーションを保つことのできる仕事内容、人間関係であることが重要になってくるのです。
転職はポジティブな考えに
いまだにこの日本では、定年まで勤め上げる人が素晴らしい、途中でケツを割って転職するのは良くない、という変な風潮があります。
海外では自分のスキルや経験、その時点での環境、それらを複合的に考えて次々転職することは、決してネガティブな活動ではないとされていますが、日本でもそうなっていくでしょう。
大体、ライフスタイルも人生観もどんどん変化していくのが人の一生だというのに、仕事だけ、会社だけは何十年間もずっと同じところ、というほうがもはや不自然でしょう。
やりたいことが変わる、価値観が変わる、必要なことが変わる、できることが変わる。そんな状況の変化に応じて、働く場所も変化していくことは、もっともっと当たり前に起こる世の中になっていくでしょう。
パラレルワーカーの出現
もっと進化すると、1つの企業だけにいわゆる正社員として就職し、朝から晩までずっと働くという選択をしない人も増加していくことが予想されます。
パラレルワークといって、自分の持つスキルや経験を生かすことのできる場所を転々としながら、多方面に働きかける仕事のあり方も、最近は注目され始めました。エンジニアなどは、その最先端ではないでしょうか。曜日ごとに違うクライアント、違う案件を取り扱い、名刺を何枚も持っている。そんな働き方もありでしょう。
それだけの腕があれば、フリーランスとして業務委託で請け続けるという手もあります。クラウドワークスやランサーズなどが流行しているのも、その潮流を汲んだものですね。共通して言えるのは、自己実現のための選択肢が、これまでの社会よりももっと多様化して、チャンスが増えてきたということだと思います。
あまり先々のことまで考え過ぎても、目の前の日常生活とリンクして考えるのが難しいかもしれません。それでも、無目的のまま今の仕事をただ続ける、ということのほうが、これからは大きなリスクとなってしまう気がしています。
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