大学を卒業して最初に就職したのは地元で有名な信用金庫でした。幼い頃から近所に店舗があることで馴染みがあり、深く考えずに「大手企業だから安心だ」と安易に考えて選んでしまったのが失敗でした。
入社してからすぐに、パワハラ上司で有名な人間から毎日のようにネチネチと指導を受け、半年ほどでメンタル不調に陥ってしまい、病院でうつ病と診断されて休業を余儀なくされてしまったのです。

仕事をしたい意欲はある
自分で言うのも何ですが、学生時代はサッカー部に在籍し、最終学年ではチームの幹部を務めるなど、チームメイトとはとても仲良くやってきましたし、後輩からもそれなりに人望はあったのではないかと思っています。
社会人になるにあたっても、決していいかげんな気持ちがあったわけではなく、入社したらバリバリ頑張っていきたいとも思っていましたし、厳しい環境に身を置いて成長したい、という意欲もありました。
ところが、入社した部署で当たった上司は、(他人のせいにしたいわけではないのですが)体育会の自分のことをよほど気に入らなかったのか、当初からネチネチと陰険な指導をしてこられました。
自分にだけ情報を伝えられない、とか、明らかに難易度の高い顧客ばかりを担当させる、とか。聞けば、以前にも同じような目に遭った新人が何人も退職していた、と後から聞いて、つまらない人に出会ってしまったな、と思いました。
ただ、あまり仕事のことを深く理解もせずに、ネームバリューだけで会社選びをしてしまった自分にも大きな責任があると考え、次の転職では中身を見て決めようと思いました。
半年のブランクを経て
うつ病の症状が出てしまい、半年ほどは仕事にも、その他のことにも何もやる気が起きずに自宅の部屋でぼーっとする日が続きました。
頭では、これではいけない、これからの人生を良くするために動き出さなくては、とわかってはいたのですが、弱り切った心がついてきてくれません。
そんな自分を助けてくれたのは、学生時代の部活仲間でした。
彼らからは、焦らずじっくりやればいいよ、と毎日のように連絡をくれて励ましてくれたのです。
そんな仲間達に支えてもらって、半年ほど経ってからようやく転職活動を開始できました。
たまたま、サッカー部時代の先輩のご縁で、とある機械商社から内定を頂くことができました。おそらく、先輩から病気のことを事前に伝えて頂いていたのだと思いますが、「うちで一緒に頑張ろう」と社長さんからメッセージを頂いたことが、とても嬉しく感じられました。
あたたかい空間で
新たに入社したのは、従業員が全部で30名ほどの、小さな会社でした。
社長をはじめ、全員の名前と顔がわかる。長年働いている古株の方々は、もう家族同然の人間関係で、それこそ家族ぐるみでの付き合いもある、本当にアットホームな職場でした。
ちょうど入社させて頂いたのが4月だったので、従業員の家族まで招待してお花見会をする時に自分の歓迎会も兼ねてくださったのですが、ご家族の皆さんから一様に
「前の仕事は大変だったのね」
「うちはあったかい職場だから大丈夫だよ」
「もしうちの旦那にいじめられたら電話しておいで。私がとっちめてあげるから!」
と、本当に親切な言葉をかけて頂くことができました。
苦しかった感情がすっと晴れて、毎朝仕事に行くことが楽しくなってきました。
もちろん、工業用機械という未知の商材を扱うことになりましたから、学ぶべきことは大量にあり仕事は大変でした。でも、常に周りの上司や先輩達が丁寧に教えてくださり、がむしゃらに仕事に打ち込むことができたのです。
未知の仕事にも挑戦!
仕事に前向きに取り組むことができるようになると、人間とは単純なもので、色々な意欲が湧いてきました。
最初は、社長さんが病気のことも考慮してくださり、単純でストレスもかからない配達作業ばかりを担当させて頂いたのですが、自分から営業にもチャレンジしたいと申し出ました。
社長さんは目に涙を溜めて、自分が元気になったことを喜んで下さりました。
根が単純な自分は、“この社長さんの恩義に報いなければ”と思うようになり、新しく新規営業にもチャレンジすることになりました。
ど素人が、そう簡単に売れるわけがありません。
しばらくは毎日「ボウズ」で帰社する日が続きましたが、この苦しさは、前の職場で上司の嫌がらせを受けて耐えていた頃とは種類がまったく異なりました。
つらいけれど、前向きなつらさ。チャレンジしようと思えるつらさは、自分が成長するための試練だと思えるようになったのです。
ひとつご契約を頂けてからは、これまでの不振がウソだったかのように、どんどん売れるようになりました。努力が実を結ぶ、という喜びを経験できたことが自信になり、良い循環になったのかなという気がします。
職場でのメンタル不調に苦しむ方々にぜひお伝えしたいことは、勇気を持って環境を変えよう、ということです。
きっと、明るい未来が拓けるはずです。
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