ここ数年で、市民権を得た感のある『第二新卒』というキーワード。
企業側からは、新卒採用がうまくいかなかったときの補充としてのみではなく、積極的に採用しにいく方針を掲げているところも出てきています。
就職活動に失敗しても、第二新卒として社会人3年以内位で転職すればいいや、と気軽に考える若者が増えてきている現状ですが、その現状に警鐘を鳴らす識者も出現しています。

逃げ癖がついた人間は不要
コロナ禍で多少風向きが変わりつつありますが、ここ数年は少子化の煽りを受けて空前の売り手市場が形成されていたのが新卒採用マーケットです。
就職活動を行う学生にとっては、希望した企業から内定が貰えない場合には、無理して就活を続けなくても計画留年して翌年再チャレンジするとか、一旦は内定が出た企業に入社しても気に入らないようならすぐ転職活動をすればいいや・・・という風に、かなり気軽に考えてしまう人間も増えてしまいました。
しかし、企業側からすると、そのようなお気楽社員、逃げ癖のついた社員は不要です。自社に入社してきても、ちょっと仕事でつらいこと、うまくいかないことが出てきたらまたすぐに逃げてしまうでしょうから。
そんな人を採用する位ならば、社会経験を積み、責任感を持って仕事をしてくれる中堅層の人材を採用するほうがよほど賢い選択となるのです。
第二新卒としてなぜ転職活動をしているのか?という問いかけに対して、自分なりに明確な理由があれば問題ないですが。
マナーを叩き込まれている?
新卒の学生ではなく、数年間とはいえ社会人経験のある第二新卒層を採用したい、と考える企業側の意図の中には、
「社会人として最低元の礼儀、マナーは前職で叩き込まれているはずだ」という考えがあります。
ところが、最近の社会情勢の中では、新人に対してもなかなか企業側が厳しく指導しづらい現状があります。
ちょっとキツく指導するだけでもパワハラだ、モラハラだと新人に騒ぎ立てられるとたまったものではありませんから、腫れ物を触るようにゆったり、通り一遍の指導のみ研修で行って放置、みたいな教育しか受けてこなかった若手社会人が増加している可能性がかなり高いわけです。
そうなると、どのみち入社してから教育にかかる手間やコストは学生と同等。
であれば、真っ白な状態で、変な考え方のクセが染み付いていないであろう学生のほうが「まだマシ」だというジャッジにも至りやすいのです。
元気良く挨拶をし、オーソドックスなビジネスマナーは心得ている。かかってきた電話にはすぐ対応する。少なくとも、入社時点で新卒の新人より「使える」状態であることをしっかり面接の場ではPRするようにしましょう。
シニア層、まだまだ元気
少子高齢化社会のもう1つのポイントは「高齢化」。
40代、50代、60代のベテラン、シニア層の人材が転職市場にも今後増えていくことになります。
かつては「シニア」といえば定年を迎え、家で盆栽いじりをしたり、自宅の近所をのんびり散歩したり、そんな老人像をイメージしていた人も多かったように思います。しかし最近の「シニア」はアグレッシブ。可処分所得も多く、お育てがひと段落した家庭であれば、バンバン外に出ますし活動的だったりします。
そんな彼らが、時間を持て余し、これまでの経験値を社会に還元したいからと再就職する動きが加速しています。国としても、労働者人口が減少していく中では定年年齢を引き上げ、まだまだ元気なシニア層にはまだまだ働いてもらおう、という意思があります。
定年前までの正社員時ほどの年収を要求することもなく、それこそビジネスマナーから仕事の進め方まで豊富な経験を重ねてきた彼らが転職活動時の「ライバル」となるのですから、これまでのように「若手は重宝されるから大丈夫!」なんて呑気に構えてもいられなくなってきたのです。
結局、手間がかかる
このコロナ禍においても人を募集するほど元気のある企業は、多くのクライアントから発注があり忙しいはず。基本的に新人に構っている暇などありません。
現場の上長からすると「学生に毛の生えたような若手ではなく、もうちょっと即戦力でやってくれそうな人を採用してよ!」なんて考えるのも当然のこと。
そんなところへ転職しようとするのであれば、これはあくまで転職活動としての「前提」ですが、「あなたは何者で、何ができるのか」を明確にしてPRするべきです。結局、第二新卒とは誰を採用したとしても教育には手間がかかるのです。
企業側としては、それを覚悟した上で、それでも欲しいと思ってもらえるだけの売り文句、PR材料が何かしら欲しいところです。「元気に頑張ります!」も良いのですが、それだけではちょっと芸がないですよね。
若手社会人として入社企業に対してどう戦力となるのか、どんな活躍をしてくれるのか。そこを期待させられるような存在となるべく、準備を進めていくことが必要です。
中堅、ベテラン人材と比較するとまだまだ転職先には困らないという印象のある第二新卒での転職活動。
しかし、油断していられるような時代でもなくなってきたのはもはや明白です。しっかり準備して転職活動に臨むことが求められるのです。
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