転職事例集

“パワハラが日常”だった職場に別れを告げ、新しい仕事で出会うことができた「あるべき働き方」

投稿日:2023-03-06 更新日:

体育会のサッカー部で厳しい練習に耐え続けてきた自分は、就職活動の時にはあまり深く考えることもなく、ただ部活の先輩が働いている会社から誘われるがまま内定を獲得、入社しました。先輩からは「厳しいけれど、成長できる環境だから」と聞いていたのですが、大学を卒業して4月に入社してみると、その先輩は半年前に退職したとのこと・・・一抹の不安がよぎりながらも、社会人生活をスタートさせたのです。




“考えるな、言われた通りにやれ”

入社してしばらくは、研修という名の下で先輩営業マンに同行させてもらう日々を送りました。同行といっても、まだ何も知らない自分にできることなどたかが知れています。実際には資料を運んだりコピーを取ったり、誰でもできるような先輩営業マンの身の回りのお世話ばかり。正直、スキルアップなどできている実感はまったくありませんでしたが、上司から「1年目はそんなもんだ」と教えられ、深く考えることもなく先輩の指示に従っていました。

“これって、何のためにするんだろう?”と疑問に思ってしまうようなムダな作業もたくさんありました。ひたすら資料を大量にコピーしても、1部以外はお客さんに渡すこともなく残って持ち帰りシュレッダーするのも日常茶飯事。先輩に「こんなにたくさんいらないのではないですか?」と提案しようものなら激昂され「お前は何も考えなくていいから、言われた通りにやれ!」毎回このセリフで説教されていくうちに、だんだんと自分で考えることが怖くなり、ただ命令を聞くマシンのように心は凍てついてしまったように思います。

部活で培った”体力自慢”がアダとなる

深夜残業や休日出勤も当たり前。夜でも休日でもお構いなしに、上司や先輩から呼び出しの電話が鳴ってきます。夜遅くまで接待で飲まされても、なまじ体育会出身だけに「なんとか、頑張れてしまう」自分もいます。飲んで倒れるような人間なら、あるいはここまで厳しい拘束も受けずに済んだのかもしれませんが、今となっては後の祭り。「営業マンとは、飲むのが仕事だ」「深夜まで働いて、はじめて成長できる」など、もっともな言葉をぶつけられ、疑うこともせずに“社会人とはそういうものだ”と思い込み、つらい日々を過ごしていきました。

なまじ体力があるだけに、それだけブラックな労働環境であることにも気づけていなかったのでしょうね。きっと、日本全国には、私と同じように体育会出身でそれと気づかずブラック企業で働かされている方もたくさんいるのではないかと思います。

窮地を救ってくれた友人の言葉

ゴールデンウィークに部活時代の同期仲間で集まって食事に行きました。自分以外の6名は皆、聞く限りはごくごくまともな職場に恵まれたようで、毎日終電まで、時には終電を逃すまで働き、休日でもガンガン携帯が鳴る私の働き方について、全員が心配してくれました。「それっておかしいんじゃない?」と。

こういう時に、他の会社、働き方とはじめてフラットに比較することができたのですね。もらっている給料と見合わないということにも、はっきりと気づくことができました。会の終わり際、その内一番仲の良かった友人が「辞めるなら、早いほうがいい。俺も手伝うよ」と声をかけてくれて、気持ちは固まりました。

翌日、意を決して上司に退職意思を伝えると、予想通り烈火の如く怒り散らし、それこそ罵詈雑言の嵐となりました。友人からのアドバイス通り、それらの会話を全てスマートフォンで録音しておいたので、一通り怒鳴られた後に「認めてもらえないなら、労働基準局へ持っていきます」と告げると、渋々こちらの要求を認めてくれました。なんとか無事に退職できたのも、友人のアドバイスのおかげでした。

まともに「働く」ことの意味を知る

さらに、その友人は困り果てた私の窮地を救おうとしてくれました。彼の上司に掛け合って、彼のいる会社の面接をセッティングしてくれたのです。なんとか無事に内定を頂き、今はその友人と同じ職場で働いています。厳しいことも学びますが、当時のめちゃくちゃな状況下で怒鳴りまくられた日々とは全く意味合いが異なります。

まともな環境で、まともな人達と共に働く。これこそが「働く」ことの意義だと今は思えるようになりました。後日談ですが、前職に同期入社した10名の仲間は、もう全員が退職して他の仕事へ移っていったそうです。早く抜け出すことができてよかったと思いますし、学生時代の就職活動をもっと真剣に取り組んでおけばよかった、とも反省しています。



 

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