大学を卒業して、大手の損害保険会社へ新卒で就職。2~3年に1度は転勤がある業界で、数年おきに引越しをしながら全国転勤を繰り返しながら30代に突入、結婚を機に地元に戻る事を考えるようになりました。しかし、この仕事を続ける限りどこに住むのかという選択を自分の意思で行う事は不可能でした。妻と相談した結果、意を決して転職する事にしたのです。

地方都市には求人数が少ない。それも中小企業ばかり・・・
いざ転職活動を開始してみて感じたのは、自分(と妻)の出身地である地元はいわゆる田舎のローカル都市。幼い頃は大都会にいる気がしていたものの、いざ首都圏の大都市を経験した後ではさびれた地方都市であるという事を痛感しました。なんせ、東京や大阪のように大企業があるわけでもなく、地方支店や工場があるばかり。求人の選択肢としてみつかるのは地元の中小企業ばかりでした。年収は多く見積もっても現状の50%。これでは生活も苦しくなってしまう・・・妻と途方に暮れたのが、転職活動をスタートしてひと月ほどの率直な感想でした。
選択肢は多くない。腹を括って選んだ先は・・・
それでも家族のこれからのライフプランや妻の希望も考慮すると、やはり我々にとっては今の仕事を続けて全国各地を転々とするよりも、地元にしっかり腰を据えて働く方が良いという判断をしました。その上で、地元に長くある木工用ねじのメーカーを選び、無事に内定を獲得する事ができました。提示された年収は、今までのちょうど半分。相応の覚悟が必要ですが妻からは「家賃も駐車場代も半額ほどになるし、なんとかやっていけるよ」という後押しの言葉をもらって決意する事ができました。残業が少ない事や、土日がしっかり休める事も、家族との時間を大事にするためにはありがたい状況でした。
地元で働く喜びを味わう
いざ、新しい環境での仕事がスタートすると、予想していなかった嬉しい出来事がいくつもありました。まず、土地勘だけは十二分にあるので、営業として働く事には何のストレスもありませんでした。さらに、小さな街なので行く先々で昔からの幼馴染みと再会したり共通の知人がいたりして、人間関係を構築するのは何倍も楽になっていきました。その土地独特の穏やかな雰囲気も、自分にとってはやはり過ごしやすいなと改めて感じる事ができました。「生まれ育ったこの街のために」と日々感じながら働く事がこんなにもやり甲斐になるとは、思ってもみませんでした。
都会と違って車でしか繁華街までは行けない場所に会社があるため、なかなか同僚と気軽に飲みに行けないのは残念ですが・・・
大好きなこの場所で、定年までしっかり頑張って働きたいと思っています。