子供の頃から、結婚式場で働くことを夢見てきた私は、就職活動の時期になると片っ端からウェディング業界の企業を受けていました。 大手ばかり受けていたこともあり全滅してしまい、一度は断念してメーカーの事務職として就職しました。
それでも日々の生活を続けていく中でも夢を諦めきれず、このまま行動をせずにいると後悔すると思い、社会人5年目を迎えた年に、この先後悔したくないからと転職を決意したのです。

幸せが日常にある職場。夢は実現したが・・・
当然のことですが、結婚式場には毎日たくさんのカップルが訪れてくださります。
幸せいっぱいの方々と触れ合うことで、自分自身も幸せな気持ちのお裾分けをして頂く。
そんな夢は確かに叶いましたが、仕事の現実はそんな楽しいことばかりではありませんでした。
昨今の求人難から私の転職活動自体はとてもスムーズに進み、なぜ就職活動で内定がもらえなかったのかと不思議に思うほど、あっさりと業界の大手ベンチャーから内定を獲得し、転職には成功しました。
でも、実際には新しく入社したのは私1人で、入れ替わりで退社になった先輩が3名いらっしゃって、単純に人手不足感がありありとした職場だったため、毎日の業務は本当にカツカツでした。
他人の幸せより自分の幸せを・・・!?
転職してみて一番つらかったのは、お客様のキラキラした笑顔を見ているのが、次第につらく感じるようになってしまったことでした。
毎日のように結婚式を挙げて幸せいっぱいの新郎・新婦さんの姿を見ていると、毎日朝から晩まで仕事に追われ、接客の仕事の宿命で休日は学生時代からの友達とはまったく合わず、人気のある業界だからなのか、年収の相場もそこまで高くなく、私自身の年収も転職前からダウンしてしまって・・・気分が沈むと、なぜ転職してしまったのだろう、と後悔する気持ちが芽生えてしまいました。
他人の幸せを喜んでいる場合じゃない、自分自身が幸せにならなくちゃと、わけもなく焦るようになってしまったのです。
先輩からも、勤務中の表情が暗いよ、と注意されるようになったのもこの頃です。
人間とは単純なもので、この頃には身体にも不調のシグナルが出てしまい、蕁麻疹に悩まされるようになったりもしていました。
仕事の意義を実感する
そんなモヤモヤが続いたある日、先日式を終えたある新婦さんから、担当であった私宛にお手紙を頂きました。
式当日、車椅子で遠方から駆けつけてくださったお祖母様が疲れたり困ったりしないようにと、予めスロープの道を通る予行演習をしておいたり、食事のペースにも気を配っていたことをご本人がとても喜んでくださり、新婦さんにも「とてもいい1日だった」と仰っていたそうなのです。それがとても嬉しかったそうで、わざわざお礼のお手紙を書いてくださったのです。
同じ式場であっても、担当が別の方だったらここまで素敵な思い出にできたのかどうかはわからない、と書かれてあったそのお手紙を読み、これまで心につかえていたものがどっと溢れてきて、仕事中だったのですが号泣してしまいました。
私が子供の頃に憧れたこの仕事の醍醐味はこのことだったのではないか。
今更、そんな当たり前のことに気づいたのです。
それ以降、1組でも多くのお客様に、一生の思い出に残る日にして頂けるようにと、仕事にも集中できるようになりました。
まさに、私にとっては天職だったのだと今では感じています。
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