転職活動のゴールは「内定を獲得する」ことではありません。それはあくまで転職という人生のイベントの中での「スタートライン」に過ぎません。大事なのは、入社してから職場にフィットし、自分の仕事に誇りを持って継続し、活躍すること。そう考えると、「自分が働くことになる職場を見ておきたい」と考えるのは、至極当然のことのように思えるのですが・・・。しかも、面接で相対する人事の方や経営層は、日頃一緒に働く仲間とも違っているわけです。そこを忘れては行けません。

職場見学を申し出る
会社説明会がある企業では別として、通常の転職活動では最初のフェーズでまず書類選考、そして面接があります。その企業まで訪問しても、通されるのは一室のみ。廊下で社員の方と多少すれ違ったりする機会はあるかもしれませんが、その企業の雰囲気や、どんな人が働いているかまでを知ることはほぼ不可能といって良いでしょう。
内定が出た際に、「自分が働くことになる職場を見学させて頂きたい」という旨を申し出てみましょう。よほどのことがない限り、企業側もこれから迎え入れることになる仲間に自社のことを知ってもらうのは、決して悪い接点でないはずです。
それにも関わらず、内定承諾前に職場見学の許可をしてもらえないのだとしたら、“実際の職場を見せてしまうと翻意されるかもしれない・・・”と、人事サイドが不安に思ってしまったからなのかもしれません。見せると意欲がなくなってしまいかねない職場、であれば、尚更内定承諾する前に自分の目でチェックしておくべきでしょう。できれば、単にフロアだけではなく、自分が着席することになるデスクに実際に足を運び、周囲のメンバーまで顔合わせできればベストですね。
ファジーな要素は最重要
年収面や勤務時間、仕事内容などのハード面とはまた別に、一緒に働くことになる仲間とのリレーションや、その企業が持つ社風、風土というファジーな要素は、自分がフィットできるかどうかを判断するためにはとても重要な要素となります。ホームページや採用パンフレットといくらにらめっこしていても判断できない部分です。
「なんとなく、自分に合う」
「なんとなく、自分には合わない」
そんな感覚は、実際の職場に足を踏み入れて初めて感じ取ることができるもの。ハード面は後から自宅でネット検索など知る術はいくらでもありますが、空気感というものは感じる以外に方法がないのです。言葉や文字に置き換えられない情報こそ、自分の五感を使って仕入れることが大事です。
いくら周囲が何と言おうと、自分自身がフィットできるかどうか、という点が入社を決意するためには最も必要な要素となるわけです。
断る勇気も大事
そうして会社見学を実施した上で、それこそ“何となく、いい雰囲気には感じられなかった”としましょう。人事から内定承諾を迫られるタイミングで、確たる理由もなく「なんとなく合わないと思ったので辞退します」という返答をすること自体には、とても勇気のいる行動となるかもしれません。
人事サイドから聞くと「それってどうしたら承諾してくれるの?」と疑心暗鬼になってしまう話かもしれません。
でも、求人とはそんなもの。お見合いと一緒です。理屈ではフィットしても、なんとなく合わないと思うならば企業と求職者とは相思相愛の関係にはなれないのです。
そこをうやむやにして、むやみに返答を引き伸ばしたり、違う理由をつけたりしてやんわり断ることのほうが、人事を混乱させる元になりかねません。違う!と判断したなら、まずはその事実、自分の感情をはっきり企業側に伝達するようにしましょう。求人広告など自力で応募した場合には自分で、どこかのエージェント経由で紹介を受けていた場合には、エージェント側から断ってもらうことも可能です。
最終的に内定を承諾するかどうかは、転職活動を行なっている本人次第、です。その承諾するかどうかというチョイスにおける判断材料の一部として、職場を見てどう感じるかという感触の部分も、一人一人が大切にしてほしいなと思います。
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