企業が30年潰れずに続く確率はたったの0.025%と言われています。せっかく就職しても、その企業が倒産してしまってはまた転職しなくてはならなくなります。「VUCA」時代到来と言われる昨今、今後どんなビジネスが安定して業績を上げていくことができるのでしょうか。
これから転職される皆さんにとっては、長く安心して勤めるためには、是が非でも知りたいポイントだと思いますので、今回は推察してみたいと思います。

変化に対する対応力
10年前の今頃、世界中の誰もがまさか10年後にはこんな世の中になっているなんて、予想さえしなかったことでしょう。ということは、今から3年後、5年後、10年後には、どんな事が起こり、どんな社会、どんな世の中になっているのかなど、もはやプロでも予想し切れないような時代になっています。この商売であれば「安泰だ」「安定だ」という考え方自体、もう古いのではないでしょうか。「今、現在は」このビジネスが堅調である、ということはあっても「未来永劫、安定して収益を出せる」なんてことはもはやあり得ないのです。
就活生や転職希望者の多くが口にする「安定したところで働きたい」という願望は、もはや幻想になりつつあるのです。大手企業へ行けば安心?いいえ、それも大きな間違いです。大企業ほど図体が大きく、舵取りが難しいという側面があります。かかっている人件費などのコストも膨大で、企業体力を維持・拡大するのは容易なことではありません。
どんな変化があっても、その時代の変化に対してキャッチアップしようとする姿勢、そして何事にも動じないメンタルの強さ。経営陣が、それだけの胆力を持っているのかどうかが、今後の企業寿命に大きく影響するのではないかと思われます。
顧客の多様性
どのようなジャンルであれ、顧客の顔ぶれが一律であることは、今後リスクとなるでしょう。例えばJAL、ANAなど航空大手企業と取引を行ってきた、飛行機に関する商材を扱っている企業などは、これまでは顧客の潤沢な資金のおかげで間違いなく食いっぱぐれることなどあり得なかったわけです。ところがコロナ禍の時期は、ご存知の通り航空業界が瀕死のダメージを受け、社員はまったく経験のなかった異業種の関連企業へ出向したりして難を逃れた事が話題となりました。
多業種、多数の関連企業や顧客網を持っていると、特定の業界がダメになっても他でカバーできるわけです。
例えば液体を保管、運送するためのドラム缶事業などで、一見地味かもしれませんが、自動車用の塗料が売れなくなって相当苦しくなるところが、アルコール特需によって結局は大幅に前年比プラスになった、という例もあります。特定業界に寄りかかるビジネスでなかったことが功奏した好例です。
優秀な人材が集まる
誰しも、「変化」よりも「継続」のほうが楽で、プレッシャーもなく、ゆったり働くことができますよね。変化についていく、対応するというのはそれだけパワーとコストがかかるわけです。その窮地を乗り越えるためには、言わずもがな優秀な人材の存在が必要不可欠です。「モノではなく人に投資する」というしっかりした考えを貫いてきた企業には、ポジションこそマチマチではあっても、必ず優秀な人材が要所にいます。彼・彼女らは、昨日までの常識が今日突然非常識になったとしても、慌てふためくことはありません。
現状をきちんと把握し、課題を抽出し、課題解決のための打ち手を考案し、そして実行するのです。そのようなリーダーが存在すれば、自社の事業をアメーバのように自由にアレンジしていくことができます。極端に言えば、昨日までの商売を捨てて新たなビジネスモデルの構築に取りかかることができる。そんなダイナミズムを「つらい」と思わず「楽しい」自己成長の機会だと捉えるわけです。優秀な人さえいれば、事業は後からついてきます。利益も当然、後から自然とついてきます。
「安定した企業」へのひとつの解があるとすれば、それは内部留保の資金や売上高のことではなく、どれだけ優秀でアグレッシブな人材がいるのかどうか、という点になるのです。
モチベーションの高さ
また、どれだけ優秀であっても意欲が削がれるようなところでは、その能力をフルには発揮できません。
新しい企画を上司に提案しても事なかれ主義で現状維持を選ばれてしまう、だとか、あまりにも事業規模が大きすぎて、1人が及ぼす影響範囲が小さすぎて大山がなかなか動かない、だとか、状況によっては優秀な人材の「宝の持ち腐れ」となってしまうケースも起こり得ます。
できる経営者は、自社の人材活用のプロです。1人1人の能力とモチベーションを考慮し、どのポジションでどんな任務を与えればイキイキと働くことができるのかを徹底的に考えます。そんな職場は、1人1人が本当に前向きに、明るく仕事に取り組みます。少しばかりのミスや撤退があったとしてもへこたれません。次の成功、次のビジネス完成を目指してまた一から努力することができるのです。
従業員のモチベーションの高さは、説明会や面接、社員懇談会の場で肌で感じ取ることができるはずですから、絶対に見逃さないようにしてください。結局のところ、ビジネスとは何をするかよりも誰とするか。ここで大きく勝負の結果は分かれてくるのです。
いかがでしたか?今後、10年、20年と元気に活躍する企業を、こんな視点で探してみてはいかがでしょうか。