長く続く円安に物価高。ただでさえ少子高齢化で景気のいい話が聞こえてこないこの日本国内においては、今後経済停滞が続くと転職市場はどのように変化していくのでしょうか。全体論としては、好況期には積極的な転職希望者が増え、企業も採用意欲が旺盛になるためいわゆる「上位層」でのマッチングも多々起こります。一方で、不況が続くと転職活動を差し控える層が増加し、手に職を持たない貧困層の転職志望者ばかりが増えていくと言われています。転職志望者にとっては、世の中の情勢をよく理解しておく事が大切です。

先が見えない不況である
かつて経験した経済不況と根本的に異なるのは、かつてない程の勢いで円安が進行し、様々な業界に大きな影響を与えているという事。いくら企業努力によって潮流を変えようとしても、そう簡単に進まないのが実態です。
雇用する企業側にとっても、「今を凌げば事態は好転するから」と楽観的になれず、この緊急事態がいつまで続くのか、誰にもわからないのです。来年までか、あるいは3年、5年かかるのか。10年経っても解消しない問題なのか。それによって、採用戦略も大幅な見直しをせざるを得なくなっているのです。1年前に計画していた採用予定人数を大幅に削減、カットとなっているケースが多々あるのはそのためです。
各企業の雇用体力が低下
円安、物価高の影響により人々の経済活動が停滞し、たくさんの業種での企業が体力を奪われていっているのが現状です。この状況があと半年、一年も続けばこれまでの利益が吹き飛んでしまう、と考えている経営者も非常に多いはず。
この有事の際に国が助けてくれると良いのですが、残念ながらこの日本の政治家の能力や志の低さでは、既報の通り多くのことを望むのは不可能でしょう。となると、これまで採用意欲に溢れていた企業も採用を手控えるようになります。
これまであれば募集が常時出されていて、いつでもエントリーできた求人もどんどん消滅しているのです。
今後、この傾向はますます色濃くなっていくことが予想されています。
売り手市場の終焉
求人を出す企業が減少する中で、反対に職を失った方や、先行き不安で転職したいと思い始める方はどんどん増えています。こうなると1人の求職者に対してあてがうことのできる求人数は「1」を切る位まで、求人倍率が低下する事態が発生します。
いわゆる『売り手市場』が終焉を迎え、『買い手市場』へ変化することになり、これまでのように求職者がたくさん溢れている求人をじっくり探していけた状況から、企業の人事がたくさん集まった履歴書の山から、自分達が会いたいと思う候補者だけを選び抜いて面接を行う、という状況に一気に変わっていくのです。
採用意欲の衰えない企業にとっては大きなチャンスですが、転職したいと悩む方々にとっては、門戸は狭くなりライバルが増えるという、なかなかにつらい状態になっていくのです。
厳選採用に踏み切る
その結果、どこの求人においても「厳選採用」が主流となっていくでしょう。
そもそもの人材要件はハードルがグッと上がり、迷う位ならば内定は出さない、といったスタンスになっていくと、ますます内定までの道は遠くなります。各社の目線が上がるため、安直な気持ちで転職活動をしようとする位ならば、今の職場に留まることを優先すべき時期かもしれません。
ただし、悲観ばかりではありません。
どのような時代であっても、そのときどきで追い風となりビジネスが好調となる業種はあるものです。これらの業界で企業選択を行うならば、場合によっては文字通り「猫の手も借りたい」状況であるかもしれませんので、採用ハードルは下がっているケースもあります。
世の中がどう変わろうとも、人々がそこに暮らし生活をしている限り、何かしらの仕事の需要は発生するわけです。この世の中から仕事がなくなってしまう、なんてことはありませんから、前向きに捉えてください。
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