コロナ禍以降すっかり定着した「リモートワーク」という働き方。よくニュースなどでも見かけるようになりました。しかし、実際には業種・職種毎にその導入ペースはマチマチで、まったくリモートワークには縁のない仕事もたくさんあります。
子育てをしながら、地方に住みながら、など、今後は様々なニーズを満たすことのできるリモートワークはますます注目されていくことになるでしょう。

パソコンである程度「完結」できるか
当然ですが、リモートワークを進めていこうとするならば、基本的にはパソコン1台、携帯電話1機あれば完結できる仕事でなくてはなりません。WEBエンジニア、デザイナーなどが最もわかりやすい好例でしょう。まったく100%完結とはいかなくても、原則としてオンライン上でやり取りが齟齬なくできて、日々の仕事に従事することができるか否か。そこがリモートワーク可否を決める肝の部分。やはりIT業界は相性が非常に良いので、最近では転職人気も高まっています。そもそもコロナ禍以前よりリモートワークが進んでいた企業が最も多い業態でもあります。
反対に、どうひっくり返ってもリモートワークが無理なのはリアルに接客を要する業態です。飲食店、旅館、サービス業の大半は、その場に来て食べたり泊まってもらったりすることで価値を提供しているため、自宅で接客というわけにはいきません。携帯ショップのように、商品を購入してもらうことで価値提供を継続できる業種では、オンライン接客に切り替えるところが増えてきました。
リアルタイムでの指導を必要としないか
寿司職人が、大将の背中を見て技を学ぶ(この手法自体にも、昨今では問題視されマニュアル化、型式知化が問われていますが・・・)ような仕事や、大工さんが自分の作業を見て先輩から教わっているような、手元の技術が大事でありアドバイスを要する仕事も、これはどこまでいってもリモート化は困難と言わざるを得ないでしょう。
美容師、料理人、プロスポーツ、ダンサーや役者などもその類でしょう。ある程度、ネットでの勉強やオンラインレッスンなども増えてきてはおりますが、やはりこの手の技術指導は直接その場で、というのが必須であるようです。最終的には本人の学ぼうとする意欲次第で、カバーできる範囲は違ってくるのでしょうけれど・・・。
人の「体温」を認識する必要がないか
保育士さんが子供の面倒を見る。こんな仕事も、やはりオンラインでは困難を極めます。人の「体温」を認識し、また自分が側にいるのだという「体温」を伝えることが安心感に伝わる、価値になっている仕事でいくと保育士、介護士、もしかすると学校の先生などもこの範疇でしょうか。
実際の保育、介護という実作業もさることながら、やはり直接相対して、会話をして相手の様子を見ながらサポートしたり、教育したりする仕事は、その場で直接会うことそのものに大きな価値があるため、完全なリモート化は不可能です。その意味では、顧客がエンドユーザーではなく企業である場合、顧客の「体温」など一切関係しませんから、法人相手の営業職などはまだ可能性があるのではないでしょうか。
営業職といえば、一般的には人とのコミュニケーションを要する仕事であるため、リモートワークとの相性が悪いような印象を持ってしまいますが、実際にはオンラインでの商談を行う企業も増加しています。それは往々にして相手の「体温」に関係なく会話を進めていくことができるからなのです。
多くの関係者との調整が不要であるか
自分が、自社がオンライン対応を行い、リモートワークを推進していこうとしても、それで必ず実行できるとは限りません。例えばディベロッパーのような大掛かりな仕事では、下請けにたくさんの業者が絡むことになり、関係する企業、登場人物も増えていきます。
そうなると、多種多様な関係者を一律に集めてのZoom会議などはなかなか進行が大変ですし、そもそもその中にはパソコンさえ持っていないような人間が含まれてしまっているかもしれません。大掛かりなプロジェクトを行っている仕事では、やはり相変わらず集まって、打ち合わせを行って、という旧来通りの仕事の進め方からの脱却ができないようです。
変な話ですが、プロジェクトに関わる方々を接待して「一緒に飲みに行って仕事を取ってくる」タイプの古い営業手法を続けている企業でもなかなかリモートワーク化は難しいはずです。
「外に出る」ことを欲していないか
そして、そもそもあなた自身がリモートワークを求めているのかどうか、これはしっかり検討する必要があります。
通勤しなくて良くなる、好きな場所に住むことができるといったメリット面に目が行きがちですが、裏返せば基本的にはずっとパソコンの前に座って毎日を過ごすことになるわけです。外に出ることがモチベーションになっている営業マンタイプの方や、人を接客して会話することが好きな方だと、窮屈に感じてしまうかもしれません。
自分の嗜好、望む働き方についても、しっかり考えながら転職先を探していく必要がありますね。
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