数年前の新型コロナ禍以降、世の中の多くの業界に壮絶な不況が押し寄せ、大規模なリストラや休業、倒産のニュースが増えてきた今の社会情勢の中で、IT企業の魅力が再度注目を集めています。
ITといってもそのジャンルは幅広く、全ての業態が安定しているとは言い難いですが、好条件で魅力ある仕事が多いこともまた事実。IT業界のどこがそんな魅力に繋がっているのでしょうか。

働く場所を選ばない
コロナ禍での経済活動で話題になった『テレワーク』。満員電車に揺られ、コロナの脅威に怯えながら出社を続けることはナンセンスであり、政府からも極力テレワークに変えていく働き方が要請されたのがここ数ヶ月の間の大きなムーブメントでした。
しかし、当然ながらテレワークに対応できない業種や働き方が多いことも事実であり、渋々出社を続けた方も多くいるのが今の世の中。
そんな中で、テレワークと最も相性が良い業種の一つがIT業界であると言い切っても差し支えないでしょう。
極端に言えばパソコン1台あれば遂行できる業務が多いこの業界では、比較的多くの部署、部門の方々を在宅ワークに切り替えることがスムーズにできたはずです。実際にSNSなどの書き込みを見ても、IT業界の多くはもともとリモートワークを推奨していたり、WEB会議が主流であったケースも多く見られ、リモートワークへの切り替えにストレスが少なかったのではないかと思われます。
もちろん、セキュリティ上のリスクヘッジなども得意分野であるため対応が早かったのもこの業界です。
在庫を抱えない
有形商材を扱うメーカー、商社、小売店では常に大量生産してコストを下げ、在庫を抱えるというリスクと隣り合わせでビジネスを展開しています。
トレンドの急激な変化や有事の際に途端に売れなくなった場合、多くの負債を抱えてしまうことになり、一気に資金繰りが悪化してしまうこともあります。
一方IT企業の多くは「在庫」という概念がそもそも存在しません。
最もポピュラーな「在庫」といえば、サービスを作るエンジニアの人件費ということになるのでしょうが、あくまでそれは企業にとって価値を生み出し続けてくれる存在であり、売れなくなったモノとは訳が違います。
社会情勢の変化や競合サービスの台頭、今回のような天災時に顧客のニーズが変化していく際に、商品設計を変更したり、舵取りを調整することが最もスムーズにできるのがこのIT業界なのです。
最近流行しているクラウドサービスなどでは、1箇所の修正をすべてのユーザーに対して一律で、瞬時に実施することができるわけです。
メーカーなどが不良品を出してしまった際にリコールを余儀なくされることと比較すると、トラブルシューティングのスピードもコストも、格段に有利だと言えるのです。
そして当然、在庫を抱えないために利益率は他業種と比べると圧倒的に高くなり、それが社員の給与に反映されるわけです。
平均年収が高い企業が多々あるのもこの業界の大きな魅力となっています。
事業スピードを調整できる
コロナ禍で海外工場からの仕入れが止まったり、原材料の価格が高騰したりしてビジネスが苦しくなっている業界も数多くありますが、IT業界にはその「仕入れ」が原価に占める割合も少ないため、影響を受けづらいという利点があります。最も高い原価といえば、やはり従業員の人件費やオフィスの賃料であり、商品そのものにかかるコストが少ない点では、ビジネスの規模を自分たちで調整できるという点は大きなメリットになっています。
最悪の場合、他の業界同様に休業要請を行い、リストラまで及ぶこともあるかもしれませんが、その分サービスのリリース速度をコントロールし、小さくしゃがみ込んで景気の回復を待つ、という選択もできるでしょう。メーカーの場合、人を減らすということは商品のロットを減らすことになり、商売そのものの存続の危機に立たされるわけです。
飲食店などサービス業の場合だと、「ちょっとビジネス規模を縮小させる」という調整が困難で、「0か100か」を迫られ困窮している企業が多くあるわけです。
そう思うと事業計画の見直しにも着手しやすい業界であると言えるでしょう。
極論すれば、優秀なエンジニアさえいれば事業ドメインを一夜で変換させることさえ可能なわけです。そのフットワークの軽さは、他の業界ではなかなか見られない要素です。
顧客に優秀な企業が多い
これは一概には言えませんが、最先端のITサービスを導入している、しようとする意思のある企業には、そこ自体が最先端を走っている有力企業であることが多いのです。
コロナショックの影響が少ないと、売上に対する影響も最小限に留められるでしょう。また、多くのサービスはクライアント企業にとって事業インフラの一部として組み込まれていて、「ちょっと景気が悪くなったから今月だけ使うのを止める」ということができないケースも多く、比較的安定して売上を維持できている企業が多々ある様子です。
当然、IT業界であれば全てが潤っているわけではなく、売り先がなく廃れていく企業もたくさんありますが、顧客基盤が安定している企業にとっては、それら伸び盛りのクライアントから多額のサービス利用料を頂き売上は安定させることができます。
古い商品を扱っている業界では、顧客もそのレベルに合わせた古い業種であることが多く、クライアントごと「共倒れ」となってしまった悲劇も実際に起きている中でみると、Win-Winの関係が築けている点でも注目を浴びるのも頷けます。
IT業界のメリットばかりに言及しましたが、元手がかからず安易に参入できる反面、早々に廃業、倒産が多いのもこの業界の特徴です。
転職活動の際にはしっかり見極めて、「勝ち組」企業へエントリーすることが転職活動を成功させる最も大切なコツとなるでしょう。
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